パッと晴れてポカポカと温かい日には、「キレイな車で出かけたいな」「洗車したら気持ちいいだろうな」と洗車したくなるものです。しかし、皆様がイメージする洗車に適した日というのは、実際にはあまり向いていないのです。むしろ、「こんな日に洗ったらダメなんじゃないの?」というような日が実は向いています。意外なことに、「雨の日」の洗車にはメリットや良い効果があるのです。
今回の記事では、皆様から多くご質問をいただく「どんな天気で洗車したらいいのか分からない」というお悩みを解決していきます。
■洗車に適した天気とその理由
■雨の日の洗車のメリットとデメリット
■雨の日に洗車する方法
■水シミを原因から解消する洗車用純水器
これらについて解説して参ります。
結論:雨の日の洗車は効果的
まず最初に結論からお伝えしますと、雨は蒸発した水が降ってくるもので、水シミの原因となるミネラル分が含まれていません。そのため、水シミを気にせずに洗車するには雨の日が適しています。さらに、雨の日以外でも純水器を使うことで同様の効果が得られます。 このことを頭に入れて、読み進めていただければと思います。
1、洗車に適した天気とは
汚れが気になってきたら、早めに洗車してあげることがクルマをキレイに保つために大切です。では、この洗車をするタイミングでどんな天気が適しているのでしょうか。
水道水で洗車をする場合、「曇りで涼しい時間帯、風が強くない日」が洗車に適しているとされています。
この理由は、水道水が乾くと水シミ(水アカやイオンデポジット、ウォータースポットなどと呼ばれます)が付くためです。したがって、気温が高い晴れの日は避け、曇りの日や朝や夕方の涼しい時間帯に洗い、どうしても太陽が出ているときに洗車をせざるを得ない場合は、日陰で洗車することで、水道水が乾くのを最大限防ぎます。
風が強い日は、地面から砂や埃が巻き上げられ、クルマの塗装面に付いてしまいます。洗車の際にその砂を引っ張って、細かな洗車傷をつけてしまいますので、なるべく風が穏やかな日に洗車をします。
水シミ(水アカ)と言うと、雨が原因だと思われる方がほとんどですので、次に水シミの原因について解説いたします。
水シミとは?
「日中の暑い時には洗わず、朝や夕方の涼しい時間帯に洗う」、「水は乾かさないように、必ず乾く前に拭き取る」というのが正しい洗車方法とされています。その理由は、「水道水」が乾くと水シミが付くからです。キレイに洗ったガラスのコップを拭かずに乾かすと白いシミが残ってしまうのと同じで、クルマの塗装面も水道水が乾くことで水シミが付いてしまうのです。下の写真は、綺麗なボンネットに水道水を拭きかけて、乾いている最中の写真です。こんなにくっきりとした水シミが付いてしまうのです。
水シミの原因は水道水に含まれているミネラル(カルシウムやマグネシウムなど)
洗車した後に塗装面に残った水道水は、水分が蒸発した後にミネラル分が塗装面に残って固着し、洗車では落とせない水シミ(水アカ)の原因となります。
このことから「イオンデポジット」(イオン=水に溶けたミネラル分、デポジット=堆積、沈殿)とも呼ばれますが、今回の記事では、「水シミ」という表現を使っていきます。
こちらのリンクの記事では、純水と水道水と雨水を比較実験して、詳しく水シミの原因について解説しております。より深く知りたい方は、ぜひこちらのブログ記事もお読みいただければ幸いです。
【ブログ】水シミ(イオンデポジット・ウォータースポット)の原因を解明!純水、水道水、雨水を比較実験!
クルマの塗装面に付着した水道水の水分が太陽光やボディの熱で乾き、ミネラル分が固着することが水シミの原因です。 それでは、そもそも太陽が出ていないような雨の日に洗車するのは適しているのでしょうか。
2、雨の日に洗車しても良い?
気温も高くなく、風も穏やかな日が洗車には適しています。では一方、雨の日はどうでしょうか。
「せっかく洗車したのに雨で汚れるのが嫌だなぁ」という声を耳にします。
皆様、目を覚ましてください!
雨の日に傘を忘れて、びしょ濡れになって帰った経験は誰しもあるはずです。その時のことを思い出していただきたいです。雨に濡れた服が乾いたら汚れていたでしょうか。もし雨で汚れるとしたら、そもそも傘や外にあるものは全て汚れてしまうはずです。しかし、実際にはそんなことはありません。雨自体ではほとんど汚れないからです。
雨は蒸発した水分が降ってくるため、ミネラル分を含んでいません。中学校の理科で習った「蒸留水」の仕組みと同じです。何かの水溶液が蒸発して水蒸気になる際に、混ざっていたものはビーカーの中に残ります。そして、水蒸気を冷やして液体に戻すと蒸留水になります。蒸留水の中には、もともと水に溶けていた物は含まれていません。雨も蒸発した水分なので、ミネラル分が取り除かれた水だということがわかります。
ミネラル分を含んでいない雨水が降り、水道水となって私たちの元に届く頃にはなぜミネラル分が溶け込んでいるのでしょうか。
水道水の原水となる河川水や地下水は、雨が山に染み込み、何ヶ月、何年とかけて地中を移動した後に、川になったり、地下水として汲み上げられます。地中で長い時間をかけて土壌のミネラル分が溶け込んでいくので、水道水にはミネラル分が含まれているのです。
雨の日に汚れているように感じるのは、濡れた道路を走っているときに泥水がかかり、その泥水が乾いたときに水滴状の汚れになるからです。この汚れは水道水の水シミと違い、単に泥がついているだけなので、洗えば簡単に落とすことができます。唯一例外なのが、台風などで海の水が巻き上げられて雨に混ざって降ってくる時です。ただこの水も海水中のミネラル分は雨で薄まり、ほとんどがナトリウム(塩)で、塩は洗うと簡単に落ちるため、水道水でつく水シミほど問題にはなりません。
雨の日に洗車すると、水道水が乾くことがないため、水シミを付ける心配がありません。
また、雨の日であれば風で砂や埃が巻き上げられることも少なく、傷をつけにくくなります。雨の日に洗車をする方法ですが、背が高くない車であれば、傘を差しながら片手で洗ってください。傘を車に当てないようにだけ気を付ければ意外と簡単です。不安だったり、風が強い時は、レインコートを着たり、夏は、海に行ったつもりで、濡れても良い恰好で洗うのも楽しいですね。
コイン洗車場で洗車されている方や、ご自宅で水道水で洗車されている方で、乾く心配があったり水シミを防ぎたいという方には雨の日の洗車がおすすめです。
パラパラではなく、しっかり雨が降っているときがおすすめです。雨の降り始めや弱い雨の時は、空気中の埃などが雨に混ざっているのですが、ザーザーとしっかり降る雨がしばらく続いているときは、空気中の埃が落ちきっていて、とても綺麗な雨になっていますので、洗車のタイミングとして最適です。
次に、それ以外の雨の日に洗車するメリットとデメリットについて解説します。
3、雨の日に洗車するメリットとデメリット
<雨の日に洗車するメリット>
汚れがふやけていて落ちやすい
通常の洗車ではシャンプー洗車をする前に「予洗い(よあらい)」と言って、ボディにしっかり水をかけて砂や泥を流します。実は予洗いはもう一つ、ボディーに付いた汚れを、水でふやかして柔らかくするという隠れた効果もあるのですが、雨の日はボディについた汚れは、しっかりとふやけて柔らかくなっていて、落ちやすくなっています。特に虫汚れなどは雨で柔らかくなることで、ボディーに傷を付ける心配も減り、落としやすくなります。
乾く心配が少ない
常に雨が降っている中で洗車をする場合、水道水やシャンプー液が洗車中に乾く心配がありません。洗車中に雨が止んだり弱くなった時は乾いてしまう可能性がありますので、手早く洗車してしまいましょう。雨の日に洗車する際は、雨が降っているうちに洗い終わった方が楽です。
すすぎの後、水分を拭き上げなくても良い
すすぎに使った水道水が雨でさらにすすがれるので、拭き上げる必要がありません。拭き上げる手間が減り、楽に洗車することができます。雨水の上にチリや埃が付着して乾いても、水シミのような落ちないシミにはなりませんので心配いりません。というか、そのシミを気にしていては、雨の日は車に乗れないということになってしまいます。
<雨の日に洗車するデメリット>
コーティングできない
コーティング剤は、水を拭きとりながら施工したり、乾いた状態で施工するので、雨の中ではコーティング剤を塗ることができません。これが雨の中で洗車をする、唯一で最大のデメリットです。
4、雨の日に洗車する方法
Step1 予洗い:雨でふやけた汚れを水をかけてできるだけ洗い流す
Step2 シャンプー洗車:シャンプーとスポンジで洗う
Step3 すすぐ:水をかけてすすぐ(拭き上げ不要)
動画ではこれらの3つのステップをコイン洗車場で10分で行っています。片手で傘を差しながらご家庭で行う場合でも、手早く洗車を行い、効果的に汚れを落とすことができますので、ぜひご参考にしていただければと思います。
また、動画の内容についての解説も行いますので、こちらのブログもぜひご覧ください。
Step1:水をかけて、雨でふやかした汚れをできるだけ落とす
シャンプー洗車をする前に、クルマに付着している汚れをできるだけ落とすために、まずは水をかけます。これを「予洗い(よあらい)」と呼びます。
ご自宅の環境や洗車道具によっても方法が変わりますので、それぞれの場合について予洗いの方法をご紹介します。
Step1-1 ご自宅でホースリールを使って予洗いする場合
Step1-2 ご自宅で高圧洗浄機を使って予洗いする場合
Step1-3 コイン洗車場で高圧洗浄機を使って予洗いする場合
Step1-1 ご自宅でホースリールを使って予洗いする場合
シャワーの水量で、ボディに付着している汚れを押し流すように洗います。
Step1-2 ご自宅で高圧洗浄機を使って予洗いする場合
高圧洗浄機は水道水の10倍以上の水圧で汚れを吹き飛ばしてくれます。圧力が強いので、あまり近くから真っ直ぐに当てると、塗装が剥げてしまう恐れがあります。近くから当てる時は、少し斜めから当ててあげるのがポイントです。(高圧洗浄機の使い方は動画を参照)
Step1-3 コイン洗車場で高圧洗浄機を使って予洗いする場合
ご自宅で洗車できる環境がないという方は、動画のようにコイン洗車場の高圧洗浄機を使用して予洗いするのもおすすめです。
洗剤やワックスが出てくるコースは使わずに、水のみのコースを使ってください。3分や5分と時間が限られていますので、段取り良く流せるように、流す順序を工夫しましょう。(動画を参照)
予洗いで汚れをできるだけ落としたら次のステップに進みます。
Step2:カーシャンプーとスポンジで洗う
シャンプー液を作る
バケツは洗車用の物ではなくても大丈夫です。ホームセンターで売っている普通のバケツの15リットルサイズが最適です。バケツにビューティフルカーズのオンラインショップで販売している弱酸性カーシャンプーを約30ml(2周半)入れて、シャワーで泡立てながら、シャンプー液と泡が7:3の比率になるように作ります。
カーシャンプーを使う目的は「摩擦を減らす」ことです。それによって、洗車傷を大幅に減らすことができます。雨が降っているとシャンプー液が乾いてしまう心配がありませんので、落ち着いて洗えます。雨で汚れが落ちやすくなっているので優しく洗ってあげるだけで十分です。
Step3:水道水ですすぐ(拭き上げ不要)
水道水は通常は乾くと水シミになるので、洗車の後は拭き上げをするのは必須です。
しかし、雨の日の洗車ではすすいだ水道水をさらに雨水がすすいでくれるので、水シミができませんので、拭き上げ不要です。水道水がしっかりすすがれるくらいの量の雨が降っていることが大事ですので、雨の量を見て、拭かずに終われるかを見極めてください。
雨の日に洗車することで水シミを気にしなくてよくなったり、すすぎの後に拭き上げなくてもよくなったりとメリットがありました。一方で雨の中ではコーティングができなかったり、傘を刺したりレインコートを着るなど、ご自身の雨対策をしなければならないというデメリットもありました。
水道水で洗車していると、乾かさないために気をつけるべきポイントがたくさんあったり、雨の日に洗車するなど対策が必要になりますが、これらの問題を全て解決して、より楽に簡単にシミの心配なく洗車するためにビューティフルカーズでは「洗車用純水器」を販売しています。
5、水シミを原因から解消する洗車用純水器ピュアニッシュPro
純水器を通すことで、水道水からミネラル分を除去してくれるので、乾くことによる水シミの心配がなく、晴れた日や暑い日でも洗車ができるようになります。 純水器を使用すると、風の強い日以外であればいつでも洗車が可能になりますし、部分洗いも可能になり、洗車の自由度が格段に高まります。仕上がりもスッキリとして、美しく仕上がります。一度純水器を使うと、もう水道水には戻れない。という声を多くいただいている、素晴らしい製品です。
こちらのリンクの記事では、水シミの原因や愛車に水シミをつけないための「純水器」について解説しておりますので、純水器についてより詳しく知りたい方はこちらのブログ記事もご覧ください。
【ブログ】洗車用純水器の誕生から最新作まで!水シミの悩みを、原因から解消する洗車用純水器「ピュアニッシュPro」
6、まとめ
水道水には水シミの原因となるミネラル分が含まれているので、水道水が乾きにくい天気の時に洗車することが重要です。実は雨の日に洗車するのも、水シミ防止になるのでおすすめです。洗車用純水器を使うと、水シミに関する悩みを解消し、風さえ強くなければいつでも洗車が可能になります。
雨の日の洗車、さらには洗車用純水器を使用した純水洗車。ぜひ試してみてください!